生でも、茹でても、炒めても美味しい卵は、主役にも脇役にもなる便利な食材です。煮物、炒め物、スイーツ、ドリンクにも使われ料理を引き立たせてくれる万能選手。今回はその卵の保存方法、そしてレシピついてご紹介します。
卵の基礎知識
ここでは卵の基礎知識についてお伝えします。栄養や効果、選び方や旬などを参考にしてください。
卵の旬
卵は1年を通して手に入り旬はないとされていますが、実は卵にも旬があります。この場合の卵は「有精卵」を示し、旬は春から初夏かけての季節。
鶏の母体が成熟して栄養価が高いと言われているので、味の違いを含め試してみることをおすすめします。
卵の栄養
卵には「メチオニン」という栄養素があり、老廃物を排出し新陳代謝を高める働きをします。人間にとって大切な三大栄養素の一つである「たんぱく質」
卵2個食すと1日に必要なたんぱく質の1/3ほどを摂取することができます。また体を構成するのに大切な「コリン」が含まれ、血圧を下げる働きがあり、高血圧予防に効果を発揮。
卵の選び方
卵の表面がザラザラしているものが、ツルツルしている卵より新鮮です。表面に光沢があるものは古い可能性があるので、マットなものを選びましょう。
卵の保存の仕方
①ドアポケットに入れない
冷蔵庫のドアを開閉するたびに、卵が振動しストレスを与えることになります。殻にヒビが入る可能性も高く、温度変化も激しくなるのでデメリットが多いので避けましょう。
②卵ホルダーに入れない
卵ホルダーに移すと卵がむき出しとなり、衝撃を受けやすく、ヒビが入ると細菌も入りやすくなります。買ってきたパックに入れたまま保存するのがよいでしょう。
③卵の尖った方を下にする
卵の尖った方を下にすることで、黄身と殻がぶつからないため長持ちします。これは気屋という呼吸する部屋があり、その気屋の存在でしっかりとガード。
卵はどのくらい日持ちする？卵の賞味期限は2週間！
賞味期限は卵の種類よって異なりますが目安は2週間です。冬場であれば産卵から2ヶ月近く、賞味期限が設定されているものも。保存の仕方でも風味などが変わってくるので、賢い保存方法を知っておくと便利です。
卵の保存方法
卵を最後まで使い切るために、冷蔵・冷凍の保存法をお伝えします。最後まで卵を使い切る方法を試してみてください。
卵の冷蔵保存方法
ドアポケットや卵ホルダーに入れず、パックのまま卵の尖った方を下にして冷蔵室に保存します。
消費期限（※問題なく食べられる期間）の目安：2週間（種類によって異なる）
卵の冷凍保存方法
①溶き卵にして保存
卵を1つずつボウルでよくとき混ぜて保存容器に入れて保存します。
冷蔵庫で解凍してから、料理に使うことと便利。
消費期限の目安：1ヶ月
②炒り卵にして保存
フライパンで炒り卵にしてしっかりと冷まし、ジッパー付き保存バックに入れて冷凍します。
消費期限の目安：1ヶ月
③薄焼き卵にして保存
薄焼き卵を作り覚ました後、1枚ずつラップにして重ね、ジッパー付き保存バックに入れて冷凍します。
消費期限の目安：1ヶ月
④卵黄と卵白に分けて保存
卵を卵黄と卵白に分けてアルミカップに入れ、アルミ製のトレイに乗せラップして冷凍します。
消費期限の目安：1ヶ月
保存の注意点
卵を殻のまま冷凍すると中身が膨張して、殻にヒビが入いってしまいます。一手間かけて冷凍保存し、最後まで使い切りましょう。
ワンポイントアドバイス
卵は常温でお店に並べられるのが普通ですが、冷蔵で管理されている場合もあります。冷蔵で販売されていた場合は、帰宅後すぐに冷蔵庫へ入りましょう。温度の変化が少ない方が、卵が新鮮に保たれます。
卵を使った5つのレシピ
いろいろ使える煮卵
ラーメンにもおつまみにも合うレシピ
【材料】8個分 調理時間10分（漬け込む時間は省略）
卵 8個
★しょうゆ 大さじ4
★水 大さじ3
★みりん 大さじ3
★酒 大さじ2
★砂糖 大さじ1
【作り方】
①卵は冷蔵庫から出し室温に戻し、卵のお尻（丸い方）に針で小さな穴を開けておきます。
②鍋に★の材料をすべて入れて沸騰させて、冷ましておきます。
③別鍋にたっぷりの水（分量外）を入れ沸騰させ、卵入れて6分茹でたら、冷水につけます。
④3分経ったら③の殻をむいて、しっかりと冷まします。
⑤ジッパーつき保存袋に④を入れて②を加え、空気を抜いてから一晩漬け込んだら出来上がりです。
卵とシャケのご馳走サラダ
和風ピザはおつまみにもぴったり
【材料】2人分 調理時間15分
卵（ゆで） 4個
シャケ 2切れ
玉ねぎ 1/4
パセリ 5g
マッシュルーム 4個
ブロッコリー 1/2株
★ヨーグルト（無糖） 大さじ3
★マヨネーズ 大さじ2
★粒マスタード 大さじ1
黒こしょう 少々
【作り方】
①玉ねぎとパセリはみじん切りに、マッシュルームはスライスしておきます。
②ブロッコリーは1分ほど茹でて、ひと口大の大きさにカットしておきます。
③シャケは魚焼きグリルで12分ほど焼き、皮と骨を取って大き目にほぐしておきます。
④大き目のボウルに★の材料を入れて混ぜ合わせて、ゆで卵以外の材料を入れてさらに混ぜます。
⑤最後にゆで卵を入れて和え、器に盛り黒こしょうを振ったら出来上がりです。
丸ごと卵の豚バラ巻き
栄養満点の卵を丸ごとおかずに
【材料】4人分 調理時間30分
豚バラスライス肉 10枚
卵 10個
★酒 50ml
★砂糖 大さじ1
★水 150ml
★みりん 大さじ3
★しょうゆ 大さじ2
薄力粉 適量
サラダ油 大さじ1
【作り方】
①卵はゆで卵にしておき、★の調味料は混ぜ合わせておきます。
②ゆで卵に豚バラスライス肉をしっかりと巻き、薄力粉をまぶしておきます。
③フライパンにサラダ油を入れて火にかけ、②の肉の巻き終わりを下にして焼き、その後全体に焼いていきます。
④鍋に★を入れて、③を入れてフタをし、弱火で20分ほど煮込んだら出来上がりです。
お豆腐の卵丼
肉の代わりに豆腐を使ったヘルシー丼
【材料】1人分 調理時間10分
卵 2個
ご飯 1杯分
絹豆腐 1/4丁
玉ねぎ 1/4個
★水 80g
★和風だしの素（顆粒） 小さじ1/3
★酒 大さじ1
★しょうゆ 大さじ1
★みりん 大さじ1
★砂糖 大さじ1/2
かつお節 お好み
万能ネギ お好み
【作り方】
①玉ねぎはうす切りに、万能ネギは小口切りにカットしておき、卵は溶いておきます。
②フライパンに★の調味料を入れて、①の玉ねぎと手でほぐした絹豆腐を入れて弱火で煮ます。
③②の玉ねぎがしんなりしてきたら卵を回し入れてフタをし、卵が半熟状態になったら火を止めフタを取ります。
④器にご飯と③を盛り、お好みでかつお節と万能ネギをのせたら出来上がりです。
たっぷり卵カステラ
とろけるような味わいのふんわりカステラ
【材料】15x15cm正方形型 調理時間1時間
全卵 3個
卵黄 2個
砂糖 100g
水あめ 40g
牛乳 60ml
本みりん（みりんでも可） 5ml
強力粉 65g
薄力粉 35g
ザラメ糖 少々
【作り方】
①鍋に水（分量外）に入れて80℃くらいにし、ボウルに卵を入れて泡立てます。
②①に砂糖を入れて更に泡立て、鍋から出します。
③②鍋を50℃くらいにし、ボウルに水あめ、牛乳、みりんを入れて滑らかにし、②に加えて混ぜ合わせます。
④ボウルに強力粉と薄力粉をふるって混ぜ合わせ、③と合わせて生地を完成させます。
⑤型にクッキングシートを敷き、ザラメ糖をふってから④を流し入れます。
⑥180℃のオーブンで10分焼き、さらに160℃で40分焼き上げたら出来上がりです。
まとめ
卵の冷蔵・冷凍の保存方法とレシピを紹介しました。上手に保存すれば長持ちして、さまざまな料理に使えて便利です。卵を最後までしっかり使い切るために、できるところから始めてみましょう。