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塩麹の賞味期限と冷凍・冷蔵保存方法と5つのレシピを管理栄養士が解説♪

清酒、みりん、味噌、しょうゆなどの主な調味料は「麹」を利用して作られています。

その麹に塩を加えた「塩麹」は万能な調味料で、炒め物、煮物、スイーツなどに使える便利な食材。たくさん手に入った時は小分けにして保存すれば、使いやすい食材と言えます。

今回はその塩麹の栄養・冷凍・冷蔵保存方法、そしてレシピついてご紹介します。

塩麹の基礎知識

ここでは塩麹の基礎知識についてお伝えします。栄養、効果、選び方などを参考にしてください。

塩麹とは?

「麹」とは米、麦、大豆などの穀類に麹菌を繁殖させた発酵食品。塩麹はその麹に、水、塩を混ぜて熟成させたものです。

他にも「しょうゆ麹」はしょうゆと麹を、「甘麹(甘酒)」は麹、米、水を混ぜ熟成させたものです。

麹菌の役割

麹菌はさまざまな酵素を含む「酵素の宝庫」とも言えます。
①デンプンやたんぱく質などを分解する酵素をつくり、デンプンはブドウ糖に、たんぱく質はアミノ酸に分解。
②酵素で分解してつくられた多くの成分が、香りや味を生み出します。
③酵母や乳酸菌に必要はビタミンなどの栄養の素を供給する力もあります。

塩麹の栄養

塩麹はたんぱく質、脂質、炭水化物、食物繊維、鉄分など栄養満点の調味料。ビタミンB群を多く含み、疲労回復、細胞の再生、健康的な髪や肌を作る働きがあります。

アミノ酸の一種のGABAは血圧を下げ中性脂肪を抑える機能や、リラックス効果で不眠解消の効果があります。

塩麹の効果的な食べ方

塩麹は発酵食品で体によいので毎日の食事に取り入れたい調味料です。塩に比べて塩麹の塩分は1/4とヘルシーではありますが、塩分の取りすぎは病の元となり気になるところです。そこでおすすめの簡単な食し方をご紹介します。

①野菜を漬ける

野菜を塩麹に漬けて、それ以外の調味料を使わないことで控えめにできます。塩麹だけで野菜の旨味をぐっと引き出し美味しくなり重宝します。

②肉や魚を漬け込む

肉や魚に漬け込み、焼く前にキッチンペーパーなどで余分な塩麹を拭き取っておきます。漬かっているまま焼いてしまうと、デンプンが糖分に変わりやすくなるのでしっかりと取りましょう。

また塩麹がついたまま焼くと、表面が焦げやすくなるので要注意です。

③漬ける時間の目安

肉や魚は3時間〜1日、薄くスライスした野菜は1日、チーズや豆腐は3日以上で味がなじみます。

塩麹はどのくらい日持ちする?賞味期限は2〜3週間!

市販の塩麹の賞味期限は3〜6か月と設定されていますが、美味しくいただける目安は2〜3週間です。塩麹は1パック買うと意外と量が多く、すべてを使い切るのが難しいので賢く保存しましょう。

塩麹の保存方法

塩麹を最後まで美味しくいただくために、冷蔵・冷凍の保存法をお伝えします。塩麹の特性に合わせて保存しましょう。

塩麹の冷蔵保存方法

ジッパーなどが付いていないものを冷蔵庫で保存する場合は、密閉できる容器に移し替えて冷蔵庫に入れましょう。

消費期限(※問題なく食べられる期間)の目安:2〜3週間

塩麹の冷凍保存方法

塩麹を冷凍保存する場合はジッパー付き保存バックに入れ空気を抜いて閉めます。菜箸などを使って線を入れて、使うときにパキッっと割って取れるように工夫すると便利です。

消費期限の目安:2ヶ月

保存の注意点

塩麹は塩が含まれているため、当然ながら金属を腐食させてしまう性質があります。ステンレスやアルミなどの金属容器での保存は不向きなので、使用しないようにしましょう。

ワンポイントアドバイス

ご飯を炊くときに塩麹を入れると旨味を引き出して、また夏には米が傷みにくくなるメリットがあります。3合の米に対して塩麹を大さじ1くらいの割合で炊くとよいでしょう。

塩麹を使った5つのレシピ

舞茸と塩麹と炊き込みごはん

旨味も香りも栄養も豊かな一品

【材料】2合分 調理時間1時間
米 2合
水 2合分
酒 大さじ1
塩 小さじ1
★舞茸 1パック
★ちくわ 1/2本
★しめじ 1/4パック
★ニンジン 1/4本
★油揚げ 1/2枚
★ごぼう 30g
しょうゆ 大さじ1/2
塩麹 大さじ1

【作り方】
①米はしっかりと洗い水につけて水分を吸わせた後、水気を切っておきます。
②舞茸、しめじはほぐして小分けにし、ちくわは縦に半分にしてから斜め切りにします。
③油揚げは短冊きり、ニンジンは千切り、ごぼうはささがきにして水にさらしおきます。
④ボウルに★の材料と塩麹、しょうゆを入れて混ぜておきます。
⑤炊飯器に米と、水、酒、塩を入れて軽く混ぜ、④を加えて炊き上げて出来上がりです。

鶏むね肉の塩麹マリネ

しっとりお肉に青じその香りが食欲そそる

【材料】2人分 調理時間10分(漬け込む時間は省略)
鶏むね肉 1枚
青じそ 8枚
塩麹 大さじ1
オリーブオイル 大さじ2
酒 大さじ1
青じそ 2枚(トッピング用)

【作り方】
①鶏むね肉は皮を取り除いて、2cm幅のそぎ切りにして、青じそは千切りにしておきます。
②青じそ、塩麹、オリーブオイル、酒を混ぜ合わせてマリネ液を作ります。
③ジッパー付き保存袋に①と②を入れてよく揉み、1時間漬け込んでおきます。
④フライパンを弱火にかけ③を重ならないように並べて5分焼き、裏返してフタをして3分蒸し焼きします。
⑤④を器に盛り、トッピング用の青じそをのせて出来上がりです。

厚切り豚とキノコの塩麹チゲ鍋

ピリ辛と塩麹の食べごたえ満足鍋

【材料】4人分 調理時間40分
豚ロース肉(塊) 250g
塩麹 大さじ1
酒 大さじ1
絹ごし豆腐 1丁
ニンジン 1/2本
しいたけ 4個
えのき 1パック
舞茸 1パック
しめじ 1パック
春菊 1束
★水 500ml
★塩麹 大さじ3
★唐辛子 大さじ1
★おろしにんにく 小さじ1
サラダ油 大さじ1

【作り方】
①豚ロース肉を1cm幅にカットし、ビニール袋に塩麹、酒と一緒に入れて揉み込み30分冷蔵庫で保存します。
②絹ごし豆腐は一口大に、ニンジンは2cm幅に、春菊は半分に切っておきます。
③しいたけ、えのき、舞茸、しめじは石づきを取ってほぐし、食べやすい大きさに揃えておきます。
④フライパンにサラダ油を入れて中火にかけ、①を焼いて両面に焼き目をつけていきます。
⑤土鍋に★を入れて、春菊と豚ロース肉以外の材料を加えて中火で一煮立ちさせます。
⑥⑤一煮立ちしたらフタをして弱火で20分煮ます。
⑦⑥に春菊、豚ロース肉を加えてフタをして3分ほど煮たら出来上がりです。

かぼちゃの塩麹クリームパスタ

豆乳を使って優しい味わいのパスタ

【材料】2人分 調理時間30分
かぼちゃ 200g
玉ねぎ 1/2個
にんにく 1片
オリーブオイル 小さじ1
水 1/4カップ
豆乳 1/2カップ
塩麹 大さじ1
スパゲティ 160g
塩 少々
こしょう 少々

【作り方】
①かぼちゃは2cm角に、玉ねぎは薄切り、にんにくは芯を取ってみじん切りにしておきます。
②鍋に湯(分量外)を沸かして塩(分量外)を入れ、スパゲティ表示時間通り茹でて水切りしておきます。
③フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて中火にかけます。
④③の香りが立ってきたら玉ねぎを入れてしんなりするまで炒めます。
⑤④にかぼちゃを加えて炒め、水1/4カップを加えてフタをします。
⑥⑤のかぼちゃを軽くマッシュして、豆乳と塩麹を加えて弱火にし、煮立たせないように温めます。
⑦⑥に②を加えてからめ、塩とこしょうで味を整えて器に盛ったら出来上がりです。

塩麹バナナのカップデザート

混ぜるだけの簡単スイーツ

【材料】2人分 調理時間10分(冷やす時間は省略)
バナナ 2本(200gくらい)
★塩麹 小さじ1
★レモン汁 小さじ2
★豆乳 50ml
きな粉 お好み
シナモン お好み

【作り方】
①ボウルにバナナ1本を入れてマッシュし、★と混ぜ合わせておきます。
②もう1本のバナナは1cm角にカットして①と混ぜ合わせ、器に盛って冷蔵庫で30分冷やします。
③②にきな粉、シナモンをお好みでかけて出来上がりです。
冷凍庫に入れて軽く凍らせシャーベット状にしても美味しくいただけます。

まとめ

塩麹の冷凍の保存方法とレシピを紹介しました。上手に保存すれば長持ちして、さまざまな料理に使えて便利です。塩麹を最後までしっかり使い切るために、できるところから始めてみましょう。